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燃料電池における物質移動及びその水管理 [12月16日(金)福岡工業大学]

2016/11/18

【科目種別】電気エネルギー講座Ⅰ(日本語科目)

■講 師: 王 世学
■ご所属: 天津大学 機械工程学院 (中国)
             ※日本語での講義です。
■演 題: 燃料電池における物質移動及びその水管理

■日 時: 平成 28年 12 月 16 日(金) 13:00~14:30
■場 所: 福岡工業大学 A棟6階 電気工学専攻大学院ゼミ室
      http://www.fit.ac.jp/shisetsu/campus/map/index

■主 催: 福岡工業大学 大学院工学研究科
■共 催: 九州パワーアカデミー
■申込/お問合せ: 福岡工業大学大学院事務室 master[at]fit.ac.jp

■概要
 固体高分子型燃料電池において、化学反応にかかわる物質の輸送が重要な役割を担っている。まず、多孔構造を有するガス拡散層(GDL)はガスチャンネルから触媒層へ水素あるいは酸素を供給すると同時に、触媒層で化学反応により生成された水をガスチャンネル側へ排出する機能を有している。したがって、ガス拡散層のガス拡散特性は燃料電池の性能に大きな影響を及ぼすことが予測される。その影響の解析を目的に、ここで液水が存在しない、いわゆるドライ状態におけるチャンネルから触媒層への物質輸送現象を対象に、ガス拡散層拡散特性の異方性を考慮し、物質輸送の視点から各パラメータの燃料電池発電性能へ及ぼす影響について検討を行った。また、GDLの酸素拡散特性および含水状態がセル性能に大きな影響をおよぼすことを考えて、ガルバニ電池式酸素濃度センサーを用いた酸素拡散性の評価法を用い,含水させたGDLの酸素拡散特性の評価を行った.
 また、化学反応生成水の液化による燃料電池性能への影響は注目される。ここで、3種類のGDLを用いて、異なるセル温度、出口圧力及び加湿条件で燃料電池セルの可視化実験を行い、GDL表面での液水の生成および排出などの挙動を観察し、GDLの排水メカニズムを検討した.最後に、反応ガスの分割供給という新しいPEFCの水管理方法を提出し、実験と数値シミュレーションでその効果を検討した上に、燃料電池構造の最適化を探ってみた。
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