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企業での研究開発 ~48年の回転電機絶縁研究の流れの中で~ [12月5日(水)九州工業大学]

2018/12/07

【科目種別】電気エネルギー工学特論Ⅰ(日本語科目)

■講師:吉満 哲夫 氏
( ご所属)東芝三菱電機産業システム株式会社

■演題:企業での研究開発 ~48年の回転電機絶縁研究の流れの中で~ 

■日時:平成30年12月5日(水)16:20~17:50

■場所:九州工業大学 戸畑キャンパス(C-2A教室)

遠隔講義場所
九州大学:(未定)
熊本大学:(未定)
福岡大学:4号館3Fマルチメディア室
福岡工業大学:受信なし

■主催:国立大学法人 九州工業大学 大学院 工学研究院
■協賛:大学間連携共同教育プログラム

■申込/お問合せ:九州工業大学 担当:小迫
E-mail:renkei_kit[at]ele.kyutech.ac.jp

■概要:企業では,R&D で得た知見を実機に生かせてこそ,初めて実効ある研究成果となる。事業環境がグローバルに日々変化している中で、企業が今後とも社会貢献していくには,イノベーションが必要である。講演者は入社以来,基礎研究からモノづくりまで,一貫して電機会社で機器絶縁システムの R&D に従事してきた。本講演では,社会人としてどのような経緯でここに至ったか,企業生活 48 年のこれまでを振り返る。この間、現在はその行政が難しい環境にはなっているが、特に,原発用新モータ絶縁について、基礎から応用研究、更には実機製造までを経験した。また汎用回転機についても国内外の絶縁トラブル対応を行ってきた。最近では将来技術としてのインバータサージ絶縁,ナノコンポジット適用モータ絶縁開発を行っている。これらの事例から、その背景にあった日本の日本の高い絶縁技術について紹介し,大学と企業連携の重要性など、若手技術者・研究者への提言も含め,講演する。

■学生の関わり様
質疑応答では,学生からインバータ駆動モータ絶縁の国際規格制定のいきさつやA-BWR(アドバンス型沸騰水型原子炉)の冷却水循環ポンプの設計寿命や保守方法など,多くの質問があり、詳しく回答された。企業に入ってから技術者・研究者として活躍するために重要な心構えも紹介された。講義では、回転機固定子コイルの製作方法やコイル絶縁材料の劣化過程などの動画も含めて詳細に説明頂き,回転機絶縁に関わる歴史的な問題・解決やトラブル事象解明や今後の新規絶縁材料開発状況・動向など,興味深く説明頂いた。
講演内容が学生の研究内容と近いこともあり,回転機絶縁に関する高度な質疑応答が交わされた。それは高圧回転機絶縁構造やインバータ駆動モータのサージによるトラブル事象やそれらに対応する国際規格制定状況などの大局的なものから,部分放電測定技術や現象解明などの細部に渡るものもあった。講演後に個人的に直接質疑討論する学生もいた。
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