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微生物と電極の相互作用の理解及びその応用 [10月7日(金)福岡工業大学]

2022/10/10

【科目種別】電気エネルギーシステム工学特論Ⅰ(日本語科目)

■講師:藤川 昂 研究員
(ご所属)物質・材料研究機構 電気化学ナノバイオテクノロジーグループ

■演題:微生物と電極の相互作用の理解及びその応用

■日時:令和4年10月7日(金)16:20 〜 17:50

■場所:福岡工業大学 C棟地下ホール/Zoomオンライン

■主催:大学間連携共同教育プログラム

■申込/お問合せ:福岡工業大学大学院事務室
電話:092-606-6996 E-mail:master@fit.ac.jp

■概要:微生物発電は、生き物と電極という自然と人工物の調和の産物である。微生物による代謝の結果生じた電子が、微生物細胞の外にある電極へ移動することで電流生成が起こる。電子移動メカニズムは、微生物自身が産生するタンパク質による”Direct” electron transfer (DET)と、化合物により介在される”Mediated” electron transfer (MET)の2つに大別できる。本講演では、講演者によるDNA, RNA,タンパク質などの生体分子を通じたDETの解明に向けた研究及び、ハイスループット電気化学システムと機械学習を組み合わせたMETの応用可能性について、それぞれの研究成果を踏まえ紹介する。

■学生の関わり様:微生物発電の電子伝達機構には、Direct electron transferとMediated electron transferの2つがあり、それぞれについて発電メカニズムや応用可能性について述べられた。発電菌には数多くの種類が報告されており、その中でもGeobacter sulfurreducensの発電能力が高く、発電には不要性のたんぱく質OmcZが必要であることが証明されていた。聴講学生からも多くの質問があった。①nAレベルの計測手法、②電極表面状態と発電能力との関係、③生存率と細胞膜透過性の関係性、④アノード、カソードの材料、⑤他MFCとの比較における性能指標、⑥投入微生物量と発電能力との関係、⑦リアクターの温度と発電能力との関係、について質問があり、講義終了後も学生からの質問に答えていた。
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