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空間電荷分布計測を応用した新しい 固体絶縁材料の高電界物性評価の試み ~電力エネルギーの有効活用のために~ [3月11日(月)九州工業大学]

2013/03/04

田中 康寛 氏 (東京都市大学 教授)
『絶縁材料の高電界物性評価の概要と応用例』

三宅 弘晃 氏 (東京都市大学 准教授)
『新しい測定技術の開発』

高田 達雄 氏 (東京都市大学 名誉教授)
『新しい解析手法の提案』

〖主 催〗 九州工業大学 大学院 工学府 電気電子工学専攻
〖日 時〗 平成25年3月11日(月) 14:00 ~ 17:00
〖場 所〗 九州工業大学 総合研究1号棟2階 S-2A講義室(院講義室)
      http://www.tobata.kyutech.ac.jp/campus_map

〖概 要〗再生可能な電力エネルギー源としてさまざまな自然エネルギーを利用した発電方法が開発されているが、それらを利用するネットワークでは、直流方式が検討されている。また、海洋を越える遠距離の発電施設から電力を送電するシステムとしても、直流送電は不可欠である。しかし、安定した直流送電を低コストで実現するためには、メンテナンスが不要な固体高分子材料を絶縁層とした高電圧直流ケーブルの開発が不可欠であるが、交流用送電ケーブルとして実績を誇る架橋ポリエチレンを絶縁体としたCVケーブルを直流用に転用すると、直流電圧印加により発生する空間電荷の蓄積が起因となって絶縁破壊が生じてしまう。そこで空間電荷が蓄積しない絶縁材料を開発するに当たり、空間電荷分布の計測技術が重要になる。また、発電機や電動機の高効率駆動のために高電圧で使用する際にも、巻線用絶縁被覆材料の高電界下における絶縁性の改善が求められており、この材料開発に空間電荷分布計測が重要となる。このように固体絶縁材料中に蓄積する空間電荷分布を計測する技術は、将来の電力システム構築に欠かせない技術であり、この技術を独自に開発した東京都市大の研究グループでは、さまざまな絶縁材料について、空間電荷分布を計測した実績を有する。
今回のご講演では、東京都市大でのこれまでの取り組みに加えて、現在開発中の新しい技術や、測定結果の解析手法として分子軌道法を用いた高度な計算機シミュレーション手法についてもご紹介して頂く。

【申し込み/お問い合わせ】
九州工業大学 寄附講座 森 mori[at]ele.kyutech.ac.jp 
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